2025.12.11
みなさんこんにちは! 履修生のA.Sです。冷え込みが本格的になって、冬の匂いがしてきましたね。私は毎日寒さで布団から出たくないなと思いつつ、慌ただしい毎日を過ごしています。
今回の授業では二つの班のうち記録班、体験班共にインタビュー取材をする予定があったため、むさしのFMのスタジオをお借りして作業を進めました。
体験班は、八王子市の戦争遺跡で、中島飛行機武蔵製作所の疎開工場であった地下壕、浅川地下壕の保全をされている「浅川地下壕の保存をすすめる会」代表の中田均さんとの電話取材を行いました。電話でのインタビューは初めてで、インタビュアーの学生はすごく緊張したそうですが、とても貴重なお話が聞けたそうです。今度実際に体験班のメンバーは浅川地下壕の見学ツアーにも参加するそうなので、どんな体験を語ってくれるのかワクワクしています!
一方その頃、記録班は戦争を描いた児童書『マレスケの虹』を書かれた児童文学作家であり、武蔵野大学非常勤講師の森川成美さんに直接インタビュー取材をさせていただきました。この作品の舞台は第二次世界大戦期のアメリカ・ハワイで、物語は日系二世の少年マレスケの視点から戦争を見つめるものとなっています。事前に読んだ感想としては、実際にハワイで戦争を経験した森川さんのご家族のお話を基に描かれているため、ハワイでの暮らしや現地での日系人の在り方、戦争への葛藤がリアルかつ濃密に描かれていると思いました。まるで自分もその時代を共に生きているような没入感を持って読むことができ、対象年齢は小学校高学年とされていますがどんな世代にも届く作品だなと思いました。そこで記録班は、戦争を舞台にした児童書に託した思いに焦点を当ててお話を伺いました。
自分が読んだ本の作家さんと話す機会など滅多にないのでドキドキしましたが、森川さんは終始物腰柔らかで、私達の考えた質問にも真摯に答えてくださいました。インタビュー中には、実際に森川さんが調査のために訪れたハワイで撮影されたお写真や、森川さんのご家族が通っていた日系人の方々が載っている当時のお写真も見せていただけたので、本で読んだ時よりも当時の人々への解像度がぐっと高まりました。個人的に作中でも重要なキーワードとなる『No rain, No rainbow』(ハワイのことわざ 雨が降らなければ虹は出ない)の言葉に込められた意味をお聞きできたのが嬉しかったです。インタビュー後には森川さんとお写真を撮らせていただきました。素敵なお話を聞くことができ、もっと沢山の方に戦争に関する私達の共感や発見を伝えたい! と改めて感じました。
最後に、両班のラジオ制作と並行して、全員で取り組む生放送番組についても着実に準備を進めていっていることもつけくわえておきたいと思います。同じ目標に向かってラジオ番組制作をしているからこそ、最近はさらにメンバー達との絆が深まったように思います。年内の制作演習は残りわずかですがこれからも皆で一致団結して、誰かの心に残るラジオ番組にするため邁進してまいります! それではまた次週お会いしましょう!(A.S)
